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縫製仕様書(フォーマットダウンロード有り)

縫製仕様書とは

縫製仕様書とは、製品を生産するための指示や情報を記載した資料です。
縫製仕様書は生産にあたってとても大切です。なぜなら縫製仕様書には
パターン(型紙)だけでは伝えることが難しい製品の詳細な作り方や縫製の注意点、
副資材などの情報が記載されており、縫製する側にとって大事な資料となるのです。
縫製仕様書は裁断屋さんや縫製工場さんとの円滑なコミュニケーションをとるための資料となります。
洋服の製造は、アパレルメーカーやアパレルブランドから直接であったり、
商社や企画会社やOEM業者から生産を請け負うケースがほとんどのため、
縫製仕様書はこうした生産現場とのコミュニケーションを図る手段としても利用されます。
縫製仕様書の内容は会社によってさまざまですが、記載すべき内容はほぼ同じです。
大きく分けて表題関連、絵型、表生地明細、副資材(付属)明細、縫製指示、糸番手・運針数、芯貼り箇所、縫製展開図、サイズ表になっています。

縫製仕様書の情報には…

縫製仕様書には明確な情報の記載があるので、生産者はそれをもとに製品を作り上げることができます。
また、縫製仕様書に記載した情報で生地や副資材を手配をし 、縫製仕様書をもとに検品をして品質が向上します。
例えば、ポケット袋用のスレーキを発注する時に品番とカラー番号のみ附属屋さんに伝えれば発注に問題はありませんが、
縫製工場は色見本帳を持っていない場合が多いです。
仕様書にはカラー番号はもちろん、カラー名も記載しておくと間違いが少なくなります。
もし発注のミスがあった場合にも裁断屋さんや縫製工場さんが発見してくれる可能性があります。
こういったことからも正確な縫製仕様書は生産者や生産管理の面で高い効率化が図れます。

製品の絵型とパターン(型紙)で生産することはおおむね可能です。
しかし、このように縫製の指示や仕様が明確にしっかりされてないと、いざ納品の際に
「思っていたのと違う」という事態でトラブルが起こってしまう可能性があります。
指示がしっかりと記載されているのに、違うものを作ってしまったなら縫製工場さんの責任ですが、
指示や仕様がしっかりとされて場合はやはりメーカー様側の責任となってしまいます。
トラブルが起きた後、実際の作業のやり直しにかかる人員や時間を考えると
生産者には大きな負担がのしかかってしまうのが実態です。
アパレル生産で最も重要なことは、縫製工場さんと信頼関係を築き、
長く仕事を続けるには仕様書をきっちり作成して、綿密なコミュニケーションを取ることが大切だと思います。
縫製仕様書の内容が、製品のクオリティや生産効率に大きく左右されます。
縫製仕様書の内容が良ければ、思ったような商品が上がり、生産効率も上がり、手間が掛からない結果になります。
逆に内容が悪いと、思ったものが上がらず何度も作り直したり、
指示内容を何度も確認することになり、悪循環となってしまいます。

良い縫製仕様書の特徴と悪い縫製仕様書の特徴をまとめてみました。

良い縫製仕様書がもたらす結果

1.無駄な確認作業を減らす。
サンプル作製・量産に取り掛かってから気づく不明点を解消するためのやりとりは、
電話やメールで質問をして返答を待つタイムラグが発生し、メーカー様側や生産者側のストレスになります。
誰が見ても分かりやすい仕様書は、パタンナーや生産管理、工場からの質問も最小限になり、業務効率が良くなります。

2.ミスを減らせる 。
大切なポイントの指示が出来ていると、まずサンプル作製の段階でミスが減ります。
逆に指示漏れがあると間違ったサンプルが出来上がって来て、再度サンプル作製が必要になってしまうことがあります。
これが量産で起ると大変な事態になってしまいます。

3.時間のロスが少なくなる 。
1では確認作業の時間の無駄、2はミスを修正するための時間の無駄が発生します。
この時間の無駄が少なくなれば製品の検討などポジティブな業務に時間を使えてより良い製品が出来るようになります。

4.コストが最小限になる。
資材の数量や生地や芯地の用尺が正しく記載されていると余り分のロスを少なくし
不足分の再発注がなくなり余計なコストをかけなくて済みます。

5.製品の完成度が上がる。
サンプルから高い完成度で作製し、コストやデザイン面がマッチしていれば、
量産までの流れもスムーズです。 指示が的確であるとそれだけ良いものづくりが出来きます。

Yoshioka inc.では縫製仕様書のフォーマットを皆様にご活用いただき、
より良いものづくりができるお手伝いをさせていただきます。